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シンプル思考 -終盤(3/3)-

 

BOOK&coffeeへようこそ

 

BOOK&coffeeでは、クリエイティブな活動に欠かせない素材を、”本”から集めだし、シンプルにまとめています。
 
 
 
読者の皆さんの”クリエイティブな活動を支えるしごと場”として、BOOK&coffeeがあります。
 
 
 
 
 
今回のテーマは「シンプル思考」です。
 
 
モノゴトをシンプルに考えるためのヒントをお伝えできればと思います。
 
 
 
 
 
 
取り上げる書籍は、
 
『シンプルに考える』
(著:森川 亮)[ダイヤモンド社]です。
 

 

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※  前回の記事はこちらです。
 
 
 
 
 
目次 
 
 
<終盤(3/3)>
  • LINEというシンプル思考の産物
  • シンプル思考フレームワーク
 
 
 
 
 

 おさらい

 
 序盤では、「シンプルに考える」とはどういうことか、についてお話をしました。
 
 
中盤ではその「シンプルに考える」をどうやったら習得できるのかについて、考えていきました。
 
 
 終盤では、本書の内容のまとめをお伝えしたいと思います。
 
 
前半は、LINEについてのケーススタディを見ながら、シンプル思考の手順をご紹介します。
 
 
後半では、読者のみなさんが「シンプル思考」をすぐ実践できるように、BOOK&coffeeオリジナルの”アクティブシート”をご紹介して、この回を締めくくります。
 
 
 
 

LINEというシンプル思考の産物

 

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シンプル思考イメージ
 
これは前回掲載した
「シンプル思考のイメージ」です。
 
ここではLINEのケースを、実際にこのイメージに当てはめながら、本書の内容を体感していただければと思います。
 
まず、今まで一度も出てきていない「抽象化」という言葉について説明します。
 
「抽象化」とは、要するに「シンプル思考」でおこなっていることそのものです。
 
シンプル思考は、モノゴトを単純化するわけですが、
単純化するためにやっていることが「エッセンス(本質的要素)の抽出」、つまり「抽象化」です。
 
そしてその抽出したエッセンスを元に、適切な行動や手段を導いているのです。
 
紹介している図は、その抽象化の道すじと思っていただければ、わかりやすいと思います。
 
さて、
 
ここからはわたしたちにとって必需品となっている、LINEの例をご紹介します。
 
まずはシンプル思考を実践するための手順について整理したいと思います。
 
 
▷シンプル思考の手順
 
①:目的の設定
②:問いかけ(質問)をする
=もんだいの原因をあらわにする
③:目的視点に立つ(もう一度、目的を確認する)
=「そもそも何のためにやっていたのか?」と自分に問う。
④:答えを導く
⑤:答えを「行動」に転換する
⑥:結果をふりかえる
=結果を確認し、改善点となる”もんだい”を見つけて②に戻り、①はそのままで、②より再び同じ手順を繰り返す。

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シンプル思考の手順
 
以上がシンプル思考の手順になります。
 
このサイクルをくり返し回すことによって、シンプル思考をおこなうことができるというわけです。
 
(※ビジネスの場面で、本書の「シンプルに考える」思考法を実践することを「シンプル思考」とここでは定義しています。本書にはない言葉ですのでご注意ください。)
 
 
 
では実際にLINEの例を見てみましょう。
 
このサイクルに当てはめて考えてみます。
 
 
 
 
▷LINEのシンプル思考
 
①:目的の設定
LINEの例:「ユーザーが本当に求めているものを追求する。」という目的がある。
 
②:問いかけ(質問)をする
=もんだいの原因をあらわにする。
 
LINEの例: 「スマートフォンのコミュニケーションで、ユーザーが求めている最も重要な価値は何か?」を問いつづける。
 
③:目的視点に立つ(もう一度、目的を確認する)
 =「そもそも何のためにやっていたのか?」と自分に問う。
 
LINEの例:「ユーザーが本当に求めているもの」が問いの答えを導く判断軸だと確認する。
 
 
④:答えを導く
LINEの例:東北大震災の被災者の視点も加わり、今最も必要なのは、「誰もが使いこなせる、もっと便利なメッセージサービス」であると判断。
 
 
⑤:答えを「行動」に転換する
LINEの例:”簡単”・”使いやすい”・”スピーディーで快適なコミュニケーション”以外の要素を全て排除。
 
 
⑥:結果をふりかえる
=結果を確認し、改善点となる”もんだい”を見つけて②に戻り、②より再び同じ手順を繰り返す。
※①は変更しない
 
 
LINEの例:LINEというメッセージアプリが完成(=これが結果)
→再度「他にユーザーが本当に求めているものは何か?」を考える
=LINEに足りない機能や改善点を調査する(=もんだいの発見)→②〜⑥のサイクルを回し続ける
→あとあとの写真共有機能などにつながる。
 
LINEはこのようにざっくりですが、上記のような手順を踏んで産声をあげ、現在の姿にいたっている、というわけです。
 
LINEはシンプルなコミュニケーションツールとして、たくさんの人に親しまれています。
 
LINEがシンプルである理由ー。
それはコミュニケーションツールに本当に必要な要素だけを徹底して抽出しているからであり、余計な機能がないからこそ、あの使いやすさが実現できているというわけです。
 
シンプル思考は、ユーザーにとって”不必要な要素(ムダ)”を排除するための思考ともいえるでしょう。
 
もちろん、LINEが完成するまでの奮闘には上記以外の細かな歴史がたくさんあります。
 
上記にあげている例は、あくまでも「どのようなコミュニケーションツールをリリースすればいいか」
という視点からみた1つの”もんだい”にすぎません。
 
森川亮氏はLINE株式会社の社長であったわけですから、
商品、組織のこと、戦略などなど、上記以外のたくさんの”もんだい”を「シンプルに考える」ことによって解決されています。
 
その一部をご紹介します。
 
 
(森川亮氏がプロジェクトリーダーであった際のお話ー)
市場調査でユーザーのニーズを把握するのはもちろん、類似商品をマッピングすることで、「その企画」がどんなニーズを満たそうとしているのかを明確にする。
そのマーケットの歴史を俯瞰して、いまなぜ「その企画」が必要なのかを明らかにする。
ありとあらゆることを考えさせるのです。何度も企画を突き返すこともあります。結果的にボツになるのもヤマのようにあります。
しかし、このプロセスを経ることによって、直感がロジックに裏付けられたときに確信は生まれます。成功のイメージが明確に描けるようになる。その確信を本人がもてたときに、はじめてゴーサインを出すのです。(本書P78より)
 
 
僕は、経営はシンプルだと考えています。社長が、ある分野においては自分より強い人を連れてくる。
そして、ある分野の仕事をお願いする。それで、うまくいかなければ、「人」を変える。うまくいっているときは変えない。プロジェクトの存廃も同じ。
結果が出れば人数を増やすし、結果が出なければ減らす。場合によっては解散する。それを貫徹する以外にはない、と思うのです。(本書P124より)
 
 
 
リリース当時、世界にはLINEに似たサービスはいくらでもありました。
企画開発メンバーは、それらをすべて調べ上げました。しかし、差別化は狙いませんでした。
それらのサービスの利用状況を見ながら、「スマートフォンのコミュニケーションで、ユーザーが求めている最も重要な価値は何か?」と徹底的に考え抜いたのです。
その結果、テキスト・メッセージ機能にフォーカスして、シンプルにそれだけを磨き上げていったのです。ーユーザーにとって最も重要な価値にフォーカスする。
そして、その価値をとことん磨き上げる。そのときはじめて、僕たちは真の差別化を生み出すことができるのです。(本書P175より)
 
 
本書は、LINEの裏側と森川亮氏の仕事観が参考になる本だと思います。
 
読みやすいレイアウトで、ビジネスにおけるヒントをスイスイと学ぶことができます。
 
本書の中に、ケースはたくさん散りばめられていますが、
中でもわたしが特に強い関心をもった点をお伝えしたいと思います。
 
会社経営となれば、日々小さなことから大きなことまで、数々の意思決定をこなす必要があります。
 
わたしが面白いと思った点は、その森川氏の意思決定の場面に見られました。
 
 
森川氏の場合、
全ての意思決定事項において、
「ユーザー(お客様のために)のために」
という判断基準が貫かれていました。
意思決定の根幹には、それが必ずあるのです。
 
 
わたしはここがシンプル思考におけるもっとも注意すべき点だと思いました。
 

 

「目的」をブラさないー。

 
 
これが本質を見つけ出すためのサイクルを回すにあたって、何よりも重要になる点だと思います。
 
読者のみなさんもぜひ、以上の図や森川氏の考え方を参考にしながら、シンプル思考を実践してみてください。
 
 
また、シンプル思考の真髄をもっと学びたい方はぜひ本書をご購読されることを推薦します。
 
 
では最後に、その実践に役立つ”アクティブシート”をご紹介します。
 

 

 

シンプル思考フレームワーク

 

 

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Active Sheet

 

 

では実際に以下の質問を準備していますので、紙を2枚とペンをご準備ください。

 

では最初は次の手順通りに、取り組んでみてください。

質問の答えは一枚の紙にまとめてください。

 

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あと3問です。

 

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さて、今答えていただいた、答え①〜答え⑥を実際に「シンプルに考える」ことでより本質的な解決策を導き出してみましょう。 
 
それにあたって、次の準備シートのように進めてA~Cの結果をメモしてください。 

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準備シート



 

では、次からが本題です。

改めて、シンプル思考のイメージを確認しましょう。

 

 

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シンプル思考イメージ

 今からはこのイメージに当てはめて行きます。
 
 
新しい用紙を一枚ご準備ください。
 
 
このイメージを実際に読者様バージョンのものに書き換えてみましょう。
 
 
 
以下の3ステップです。
 
 
 
STEP1:まず、図のシンプル思考イメージの「目的」の部分に、準備Aを下の図のように記述しましょう。
 
 

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STEP2:上の図を確認してください。

実は答え③が図の左側の「ムダ(不純物)ゾーン」に当てはまります。

そこに、準備Bの一番優先度の高い”もんだい”をメモしましょう。

 

          ↓

 

(最終)STEP3:次に右側のサイクルを埋めます。

 ①=答え④(もんだいの原因)を記述します。

 

 ②=準備Cの質問文を記述します。
 
 ③=答え⑤や準備Cの答えをはじめとした回答を、あげられるだけ考えて、もっとも目的に近づける可能性が高いと思う答えを記述する。
 
 ④=③を行動に移すにはどうすべきかを書く。
 
 
 
 
4:完成
 おつかれさまでした。
 ひとまず、完成するとしたの図のようになります。
 

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完成イメージ

 


 あとは書いてある内容の通りに「行動」して、結果が出るまで継続します。
 
 
シンプル思考は、
途中で諦めてしまうと効果は落ちてしまうので、必ず何かしら結果が出るまで「行動」することがポイントです
 
 
 
一通りの流れは紹介しましたが、
”もんだい”の大きさによっては本当に一筋縄ではいかなかったり、根気が必要だったりすると思います。
 
 
 
そんな時は、前回の記事にも書きました、プロフェッショナルという、ご自身への覚悟が背中を押してくれると思います
 
 
 
そして、結果が出るまで行動したら、
次の図のように、再び改善点を見つけてサイクルを回す、もしくは
”もんだい”が複数ある方は、同じようにそのほかの”もんだい”にも取り組んでみてください。
 
 

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シンプル思考サイクル(手順)

 

 

 

読者のみなさまにとって少しでも役に立てれば嬉しいです。

 

 

最後に、本書を執筆された森川亮氏をはじめ、本書の制作に関わっている全てのみなさまに、本書との出会いを与えてくださったことに感謝の意を申し上げます。

 

 

 

ぜひ、本書について気になっている読者のみなさまは、ご購読されてみてください。

 
 最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 
 
 
 
 
 
(coffee break☕️... 他の記事もごゆっくりご覧ください。)
 
 
 
 
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